更新日:2026年7月14日

安心できる手と触れ方が体を変える。 
(私が今もなお技術を磨き続ける理由)


 

ほかのところでも書いてますが、私は休みを調整して整体研修に参加しています。

 

動画や本を見るだけでは難しい生きた技術や感覚に触れることでしか学べないものがたくさんあるからです。

ただ学んだものをインプットしたままで終わらせては意味がありません。

 

 

「学んだことはすぐにアウトプットしてこそ身につく」

 

 

ということで研修で深く考えさせられた「癖を修正していくこと」と「基礎力を高めること」の2つについて書いてみたいと思います。

 

学んだことをお客さまに向けてアウトプットしてる様子の整体師の水彩風イラスト

そもそも「癖」とは?なぜ自分では気づけないのか   


 

日常でもよく使う「癖」という言葉について。

 

整体の現場における癖とは「無意識に」起こる身体の反応や思考パターンが習慣化されたものを指します。

みなさんも、自分の生活を振り返ってみると「思考の癖」や「行動の癖」など1つや2つは思い当たるものがあるのではないでしょうか?

 

身近な行動の癖でいえば貧乏ゆすりをしたり、無意識に髪をいじったり、顔に触れたり……といったものがありますよね。

 

施術者にもこうした「無意識の癖」が存在します。

 

そして厄介なことに自分自身の癖や身体の緊張、力み(りきみ)というのはひとりでは絶対に気づけないのです。

なぜならその癖は何年も時間をかけて作られた、自分にとっての「ふつう」であり「当たり前」の感覚になってしまっているから。

 

 

自分の癖と向き合うために必要な「他者の存在」    


 

自分にとっての当たり前を変えていく。

 

そのためには客観的に指摘してくれる「他者」「第三者」の存在が不可欠になります。

今回の研修のように講師の先生から客観的に見てもらう機会がどうしても必要なのです。

 

ただ、人から自分の無意識の行動を指摘されると最初は意味がわからずに「?」となってしまったり。

ときには「そんなふうにしているつもりはないのにな……」と拒否反応が出てしまうことってありますよね。

 

 

だからこそ大切なポイントが2つあるのです。

 

  • 指摘を素直に受け入れられる「自分自身の心の準備
  • 指摘してくれる人との「信頼関係」

 

 

お互いの信頼関係がしっかりと築けている環境だからこそ、愛のある「ダメ出し」もすんなりと受け止めることができ、自分の成長に繋げることができます。

 

当店の施術もこうした周囲の支えと客観的な視点があってこそ、日々アップデートできているのだと改めて実感しました。

 

講師のアドバイスもあって自分の施術のときの癖に気づいた様子の整体師の水彩風イラスト

日常にも施術にも現れる「癖」の具体例    


 

通常、人の「癖」というのは対人関係をはじめあらゆる状況において現れます。

それは無意識の動きだったり、ある種の「緊張」や「力み(りきみ)」のようなものです。

 

例えば、以下のような仕草に心当たりはありませんか?

 

  • 人と話すときに「目をカッと見開く」
  • 無意識に「髪や鼻をいじる」
  • グッと「歯を噛みしめる」
  • 無意識に「唇をなめる」
  • 緊張したときに「肩をすくめる」
  • 焦って「早口になる」
  • 防衛反応で「腕を組む」「爪をかむ」
  • 集中しすぎて「息をとめる」

 

これらはすべて、身体や心が何らかの刺激に対して無意識に反応しているサインです。

 

 

なぜ「なくていい癖」を減らす必要があるのか?    


 

ある動作をするとき、またはある状態にあるときにこうした「なくていい反応」が身体に起こっていると分かった場合。

私はそれを少しずつ減らしていく必要があると考えています。

 

理由はとてもシンプルで、「なくていいもの」だからです。

 

 

余計なところに力が入っているということは、それだけで無駄なエネルギーを使ってしまっている状態になります。

 

整体の施術でいえば施術者の肩や手に無駄な力み(癖)があると、それがそのままお客様の身体に硬さや痛みの違和感として伝わってしまいます。

 

逆に施術者がこの「なくていい癖」を手放し、リラックスした状態で触れることができれば手の当たりが柔らかくなり、お客様のお体のコリや繊細な変化をより正確に捉えられるようになるのです。

 

 

ただ誤解のないようにお伝えするとこれらの癖がすべて「悪」というわけではありません。

 

例えばスポーツなどの場面では瞬間的に歯を噛みしめたり、身体を緊張させたりすることがパフォーマンス向上に必要な場合もありますし。

また無意識に体が特定の動きをすることで本人にとって落ちつきや安定感といったメリットもあるはずだから。

 

 

基礎力アップには「地道なトレーニング」に勝るものなし    


 

整体における「基礎力」とは例えば指をはじめとした身体の使い方のことです。

 

これらを高めるには、やはり地道なトレーニングの積み重ねに勝るものはありません。

個人的にそう強く信じて日々実践しています。

 

ただし、ただ闇雲に練習すればいいというわけではありません。

 

間違った方向で練習を重ねると、かえっておかしな癖がついてしまうからです。

大切なのは自分の「癖」に気づき、それを「修正する方向」で正しく訓練していくこと。

 

このステップを踏むことが施術の技術向上につながっていくと思ってます。

 

 

整体歴の長さではない?「指先に意識が届いているか」の重要性    


 

基礎力が高まっているかどうかは一例として施術者の「指先に意識が届いているかどうか」に現れます。

 

これは整体師としての歴の長さに比例するものでもなくキャリアが短くても、元々の身体の能力や感覚が高かったりセンスが良い方は自然と身についていたりするものです。

 

ここが整体の非常に奥深く、面白いところだと思います。

 

 

指先にまでしっかりと意識が届いている施術者の場合。

 

お客様のお体に触れる瞬間の「やさしく触れる」「ふわっと手をおく」という何気ない動作一つが心地良かったりします。

 

 

「やさしく触れる」ために必要なこと    


 

体にやさしく触れるためには、施術者自身が「不必要に力まない」でいることが大前提となります。

 

専門的な言葉ではよく「脱力」というワードで表現されますよね。

 

具体的には一例として以下のような筋肉や状態が緊張しすぎていないことが基本になります。

 

  • 首や肩まわりの筋肉(僧帽筋など)
  • 胸や肩の筋肉(大胸筋・三角筋など)
  • 施術中に呼吸を止めないこと
  • 顎(あご)を力ませず、噛み締めない

 

これらがリラックスできていると、施術者の佇まい(たたずまい)にもお客様を緊張させない「いい感じの緩さ(安心感)」が生まれます。

 

ただここで一つ大きなポイントがあります。

それは「ただ弱く触れれば『やさしい』わけではない」ということです。

 

力任せに押すのがNGなのはもちろんですが、ただ力を抜いて弱く触っているのも効果が出にくかったりします。

 

施術者は適度に脱力しつつも指先にはしっかりと意識の軸を通し、お客様のお体の状態に合わせて適切な圧を届ける。

これが当店が目指す「やさしさ」のひとつの形です。

 

 

キャリア20年を超えたいまの私が思うこと    


 

見習い時代から20年以上が経ったいま、私はこう考えています。

 

たくさんの手技を器用にこなすことよりも、本当に価値のある「厳選した技術」を深いレベルでお客様に提供できる施術者なりたい。

 

それが当店を頼ってくださるお客様の満足感や健康につながるものだと確信しているからです。

 

 

今回の研修で新しく習得した「お客様のお体にさらに負担をかけないで緩まるコツ」を取り入れたことで当店の施術はまた一歩新しく変わります。

 

この秘訣を20年前の自分に伝えても、当時の私は「ナンノコッチャ?」とスルーして終わっていたはず(笑)。

 

当時の自分は技術的なことばかりに目が向いていて、施術者としての「考え方」や「意識」「あり方」がいまとまったく違っていたからです。

 

今回教わった新しい感覚は、すでに日々の実技でしっかりと活用しています。

お客様からも「いままで以上にリラックスできる」と嬉しいお声をいただいています。

 

 

おわりに:まだまだ私の「伸びしろ」は続きます    


 

今回の研修は自分がいま「できていること」を再確認したと同時に「これからさらに磨ける足りないもの」が何かを学べたことが大きな収穫となりました。

 

上達への道のりの地図をしっかりと手に入れ、自分の技術にはまだまだ「伸びしろ」があることがわかるのって嬉しいですね。

 

これからも皆さまのお体をより快適に、より軽やかに導くために。

地道に進化を続けてまいります。

 

 

日当たりのよい清潔な整体院の中で体が持つ力を信じて静かに佇んでいる整体師の水彩風イラスト

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【この記事を書いた人】 

 

整体師

松本健之

 

JCC池袋整体院(旧日本カイロプラクティックセンター南池袋)で13年勤務。

独立して池袋整体ゆっくりをオープン。

数多くの整体セミナーに参加し、現在も施術や身体操作の学びを継続中。

ヨガや太極拳で学んだ経験も施術に活かしている。

 

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