更新日 2022年10月3日
肩こりだけでなく、肩甲骨の内側がゴリゴリ鳴るのを改善したい。
そんなときの頼もしい味方がメディアで紹介され、有名になった肩甲骨はがし。
実際に背中から肩甲骨がはがれてしまうことはありませんが。
「はがす」という響きがちょっとコワイけど効果ありそう!
そんなイメージがある肩甲骨はがしについて以下のことを書いてみました。
とくにリスクやデメリットについては大切な情報になります。
ご覧ください。
肩甲骨は平べったい形をした三角形状の骨。
俗にいう天使の羽ですね。
2つの役割があります。
ただ肩甲骨だけだと自由度が高いぶん、不安定になります。
それをカバーするのが鎖骨です。
肩甲骨は鎖骨とくっつき関節をつくることで安定します。
ここが大事なポイント。
さらに鎖骨はネクタイ形の骨である胸骨(きょうこつ)とくっつきます。
背中側と胸側をつなぐ橋渡しの役割をする大切な部分。
そのため肩甲骨を考えるとき。
鎖骨や胸骨もセットにする必要があるのです。
肩甲骨のふだんのポジションについて。
背骨とつながる肋骨の上にかぶさるように浮いているだけです。
背中にある菱形筋や僧帽筋などの筋肉で支えられているので、安定しています。
この筋肉たちが必要以上に硬くなるとき。
肩甲骨の動きが制限されるので、頭痛や首肩こりなど不調の原因のひとつになります。
筋肉が縮まりすぎて、ストレッチをしても元の状態に戻りにくい場合。
このような流れになります。
合わせた手のひらを滑らすのがやりにくく、癒着に近い状態です。
※癒着=もともとは離れていた皮膚や膜・内臓などの面が強くくっついてしまうこと
肋骨(胸郭)と肩甲骨のあいだにはふつうは隙間があるようにできてます。
このような流れができているのが理想です。
肩甲骨は姿勢や動き方の影響を受け、肩まわりにある筋肉の状態に左右されます。
また肩甲骨は鎖骨の影響も受けます。
鎖骨の特徴は2つです。
昔に骨折したことがある人の場合。
折れたところが修復されてからも、鎖骨の動きが元には戻りにくいです。
その影響を必ず受けるのが肩甲骨。
自然な流れで首肩こり・頭痛やめまい・腰痛などの症状も出やすくなります。
骨折してない人の場合。
それでも肩鎖関節と胸鎖関節が、硬いことが多いです。
肋骨の上に浮いているはずの肩甲骨が自由に動けなくなり、不快な症状へつながります。
肩甲骨はがしってどうやるの?
どんなときに役立つ?
デメリットはない?
そんなことを簡単に説明していきます。
よくあるものとして3つ紹介します。
これらができないとダメという見方もありますが、当店ではあまり重要視してません。
なぜなら余裕でできるのに首や肩こりが辛い人もいるからです。
池袋整体ゆっくりではこの3つ以外の動き方もしてもらい、原因を見つける工夫をしています。
※可動域を上げて上記ができるようになりたいというご要望にも施術で対応しています。
またトレーニング整体コースでお伝えするエクササイズをしてもらうと可動域が上がる人が多いですよ。
おおまかにいうとこの1点です。
「肋骨と肩甲骨の隙間を広げる」「肩甲骨をつかめるようにする」ことになります。
ガチガチになった筋肉だと肩甲骨は背中に埋もれてしまいますよね。
ここに余裕をつくり、肩甲骨の可動域を大きくしていくのが目的です。
うつ伏せや横向き・仰向けの姿勢で行われます。
背骨まわりの脊柱起立筋をはじめ、肩甲骨とつながる背中や首・腕の筋肉たちをほぐしていきます。
身体が緩んでくると肩甲骨の内側に指がかけられるようになる。
やがて「ぐっと」つかめるようになる。
そこから肩甲骨をつかんだままいろんな方向にグリグリ揺さぶることで、動きを大きくしていく。
横向きのお客さまの脇まわりを片手でおさえて、別の手で腕を持ち上げて肩の可動域を大きくしていく。
一般的にはそんな流れになります。
以下は肩甲骨はがしで知られている効果です。
はいでもあり、いいえでもあります。
●はいの場合
身体が硬い人は肩甲骨も動きにくいことが多いです。
首肩こりの原因になる肩甲骨に柔軟性が出ることで、症状が和らぐことがあります。
●いいえの場合
身体が柔らかい人はもともと肩甲骨が動けたり、内側に指がかかることが多いです。
そのため、必要以上に肩甲骨をはがそうとしても首肩こりの症状に変化がないことがあります。
「もっと身体に柔軟性があれば肩こりがラクになるのだろうな・・」
「ヨガでポーズきれいにできる人は肩こりとかしなさそう。羨ましい」
身体の症状があるのは関節に柔軟性が少ないのが問題だ。
そう考えていることが多い印象です。
「なんで身体が柔らかいのに肩こりが辛いんだろう・・」
「ヨガのポーズもラクにできるけどあんまり伸ばされてる感はない」
整形外科や整体院でも「身体が柔らかいですね」といわれる。
なのになぜ首肩こりが続いているのか、わからない。
そう考えていることが多い印象です。
※重要
はい、当店ではそう考えてます。
その人の肩こりの大きな原因が肩甲骨なら、肩甲骨はがしで良くなることもあるでしょうし。
鎖骨や腕の骨・肋骨など肩甲骨以外のところに大きな原因がある場合。
肩甲骨まわりをたくさんほぐしてもらっても「あんまり変わらない」こともあります。
押し方の上手下手もあると思いますが、必要な施術ポイントを見つけられるかどうか。
その点が施術効果に影響してくるのではないでしょうか。
※重要
一般的な肩甲骨はがしをするときには注意が必要である。
そう当店では考えてます。
それは肩こりが良くならないのは、肩甲骨を「はがし足りないから」という考えを持つこと。
そこにこだわりすぎること。
やり方にもよりますが、以下は強めにグイグイ施術されることで起こる可能性の一例です。
(必ず起こるものではありません)
肩甲骨はがしを受けると人によっては肩の動かせる範囲が広がります。
身体に柔軟性が出ることでリラックスや緩んだ感覚が出ることもあります。
さらに腕や肩が回しやすくなると、運動のパフォーマンスが上がったように思いませんか?
緩む=能力向上。
以前の自分はそう考えてました。
ただ必要な検査をしてもらうと、かえって力が弱くなっていることに気づいたのです。
自分が良いと思う身体の感覚と、実際の身体の状態は違ってる現状。
弱化してる自覚がないままだと、以下の可能性もあることを頭の隅に入れておいてください。
胴体と肩甲骨のつながりが途切れ、力が腕や手に伝わりにくくなるからです。
力の効率が悪くなるので無意識に力みやすくなります。
気になる方はお店の人に伝えて施術の前後で必要な検査をしてもらうことをおすすめします。
運動能力に問題が出てないかを確認してもらえると安心ですよね。
【関連記事】『力が抜けない』
ご要望があれば昔はよくやっていたので、一般的な肩甲骨はがしをご提供もできます。
ただ基本的には肩甲骨をはがし、つかめることを目的にしていません。
首肩こりや猫背を整えていくための手段のひとつと考えています。
なぜなら来店される半数の方の場合。
すでにつかめる状態にも関わらず、首肩こりにお悩みだからです。
そのような人の肩甲骨にさらに柔軟性をつけようとするよりも
を探して、そこを調整するほうが効果的でバランスも整いやすいようです。
肩甲骨周りや背中をしっかり押されるのを好みます。
そのあたりは施術慣れしている人が多い傾向があります。
別の言い方をすると、肩甲骨という場所や強い刺激に対し防御力がアップ。
感覚が鈍くなり、時間をかけて施術しても反応が出にくくなっていることがあるのです。
そのため「もっと強く!」となりやすいですが。
圧の強さとほぐれ度は必ずしも比例しません。
それらを頭に入れつつ。
可能なかぎり施術のリクエストにも応えるようにしつつ。
効果的な場所を選びながら強弱のメリハリのある圧をかけていきます。
当店の施術では背中だけでなく、前面であるお腹側も大切に考えてます。
鎖骨や胸まわり・お腹。
くわえて以下の部分なども効果的。
肩こりや肩甲骨を改善するために比較的守りが手薄なところを探してみる。
ソフトな施術のボウエンテクニックで変化を促すなどの選択肢も持ってます。
肩甲骨だけに重点をおかない施術の場合。
押してほしいところをたくさんやってもらった満足感は、少なくなるかもしれません。
この施術のやり方でやってほしい。
そういう人もいるのですが。
多くの方から聞くのは「楽になるのならやり方は何でもいいよ」というもの。
そんなとき、たまには違うやり方を試してみようかな。
そう柔軟に考える人もいます。
おかげさまで、そんな嬉しい声も頂いてます。
【記事を書いた人】 松本健之
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【池袋整体ゆっくりで効果を期待できる症状】
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