お客様に支えられた忘れられないお話  
(池袋の小さな整体院から)


 

私が整体師という仕事を通して大切にしていることがあります。

 

それは単にお体をほぐすだけでなく、目の前のお客様が「どんなことで困っているか」「どんな毎日を過ごされているか」にまずはしっかりと耳を傾けることです。

 

 

ただここで大切なのは、お互いに感情が引っ張られて一緒に落ち込んだりしてしまわないこと。

 

 

過度に感情移入をするのではなくて。

一歩引いた専門家としての視点をきちんと保ちながら、お一人おひとりの現状を冷静に。

 

そして丁寧に見つめていくように心がけています。

 

 

当店が今日まで続けてこられたのはそうしたお互いに自立した心地よい距離感を保ちつつ、信頼関係を築いてこられたからだと感じています。

 

日々お身体と向き合う中で、むしろ私の方がお客様の温かいお言葉に支えられてきたことも多いです。

 

今回はそんないまでも私の大きな支えになっている「忘れられないお言葉」をいくつかご紹介いたします。

 

女性のお客さまと心地よい距離感や意識で話を聞いている整体師の水彩風イラスト

① 「施術代を前払いさせてほしい」というお申し出   


 

2020年、世の中がコロナ禍という未曾有の危機に直面していたときのことです。

 

定期的に通ってくださっているお客様からこんなご提案をいただきました。

 

「松本さんもさすがにこの時期だと経営が大変じゃないですか」

「次回の予約分の施術代も、いまここで先に払わせてほしい」

 

「もしキャンセルすることになっても、それはキャンセル料にしてください」

 

 

そのお客様は近くにお住まいの方ではありません。

わざわざ片道1時間以上かけて、定期的に当店を頼ってくださっている方でした。

 

「近いから」「安いから」ではなく。

 

私が提供する技術を含めたものに価値を感じてもらえている。

そのお気持ちだけで胸が熱くなりました。

 

感謝をお伝えしたうえで、「施術を受けた分だけお支払いいただければ大丈夫ですよ」と笑顔でお断りさせてもらいました。

 

当店はオープン当時から派手な広告費をかけず、信頼できる仲間に手伝ってもらいながら身の丈に合った無理のない運営を続けています。

 

その現状をお話しするとお客様からは「無理のない経営をされてきたからこそ、この状況でも慌てずにいられるのですね」

「その様子が見られて安心しました」

 

という本当に優しいお言葉をいただけました。

 

 

② 「収束したら、また必ず行きますから」    


 

また同じ時期。

別のお客様からは私の体調やお店の状況を心配するメールが届きました。

 

「おかげさまでなんとか元気に新しいチャレンジも始めていますよ」

 

そうお返事すると「いつも前向きで素晴らしいですね!コロナが収束したら、また必ず行きますから」と心強いメッセージをいただいたのです。

 

しばらくお会いできていなかったお客様の近況が分かり、何より私を気にかけてくれていたことが嬉しく、安心したのを覚えています。

 

 

③ 物資が不足するなかでの「優しさのプレゼント」    


 

2020年の春。

世の中ではアルコール消毒液が手に入りにくく、価格が高騰する事態が起きていました。

 

そんなときお家で介護をされているお客様が「うちは家でしっかり手洗いができるから大丈夫。松本さんのところのようなみんなに必要とされるお店で使ってくださいね」と笑顔で本格的な手指消毒用アルコールをプレゼントしてくださったのです。

 

さらに別のお客様からは当時お店の検温で欠かせなかったこれまた品薄の「体温計用のボタン電池」を複数いただきました。

 

そういった優しさに、感謝の言葉しかありません。

 

この時期のことはいくつも助けられたケースがあるのでこの辺りで終わりにします。

 

 

④ 「話を聞いてもらえる場所があるだけで、私は恵まれている」     


 

普段お仕事をしながら、ご両親の介護をされているお客様がいます。

(前述した方とは別です)

 

ご自身の時間はほとんどなく、肉体的な忙しさや精神的な負担から気持ちに余裕がなくなってしまうことも当然あります。

それほど大変な状況なのに私にこうお話されました。

 

「私にはこうして話を聞いてもらえる人たちがいて、関係や場所がある」

 

「それだけで本当に恵まれていると思うんです。もしそういう場所がなかったらもっとしんどかったはずだから」

 

 

よその整体院さんもそうかもしれませんが、当店もただ肩こりや腰痛のケアをするだけでない場所でありたい。

そんなことを再確認させてもらいました。

 

 

⑤ 「うさぎ跳びで上がるので時間はそのままでいいですよ!」    


 

ある日のこと。

マンションのエレベーター点検とご予約の時間が重なってしまったことがありました。

 

申し訳なく思いながら時間の変更をしてもらえないか確認のメールをしました。

「もし可能なら、階段で上がってきていただいても大丈夫ですが……」と付け足しでお送りしたときのことです。

 

返ってきたのは、こんな元気なお返事でした。

 

「うさぎ跳びで上がるので予約時間はそのままでいいですよ!」

 

いろんなお悩みを抱えているのでピリピリすることもあるはずですが。

こんなクスッと笑える冗談をいったり、来店されるときには飲み物やお菓子などを頂いたりすることも多くこちらが和ませてもらってます。

 

 

 

 

池袋の地でもあなたの「ほっとできる場所」に    


 

お気に入りのカフェや静かな図書館にいるときのように。

当店もあなたにとって日常の緊張をふっと手放せる「ほっとできる場所」になれたらすごく嬉しいです。

 

 

体にかかったブレーキを外して、本来ののびのびとした状態に戻るにはまずは頭と体を休められる安心な環境が必要になります。

 

「いつも力みが抜けない」

「深く息を吸えなくて苦しい」

 

そんなときはひとりで頑張りすぎず、専門家を頼ることも選択肢に入れてみてくださいね。

 

 

日当たりのよい清潔な整体院の中で体が持つ力を信じて静かに佇んでいる整体師の水彩風イラスト

 

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【この記事を書いた人】 

 

整体師

松本健之

 

JCC池袋整体院(旧日本カイロプラクティックセンター南池袋)で13年勤務。

独立して池袋整体ゆっくりをオープン。

数多くの整体セミナーに参加し、現在も施術や身体操作の学びを継続中。

ヨガや太極拳で学んだ経験も施術に活かしている。

 

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