今回は痛み止めの飲み薬がなかなか効かないというお客様から聞いた、座薬についての少し珍しいけれど知っておいてほしい豆知識です。
手足の痛みやしびれ、膝の痛み、肩こりや腰痛などで整形外科へ行ったとき。
処方されることが多い、飲むタイプの痛み止めの代表として以下のようなものがあります。
- ボルタレン錠
- ロキソニン錠
- セレコックス錠
頭や肩、腰などに「痛み」を感じやすくさせる物質のひとつにプロスタグランジンというものがあります。
この物質がからだの中でつくられるのを抑えることで、痛みを和らげる。
それがお薬の目的です。
けれどこれらがどうしても効かないという方が、時々いらっしゃいます。
当店に来られているあるお客様の場合。
刺すような痛みや、ビリビリするような神経性の痛みに効果があるとされる「リリカカプセル」というお薬も効果が出ず唯一、痛みが和らぐのが座薬でした。
錠剤に比べて座薬は効能が強いため、同じボルタレンでも座薬ならしっかり効果があるのだそうです。
冬の日に起きたからだのちょっとした異変
そのお客様が4〜5日ほど微熱が続き、胃腸の具合も悪くなってしまったある日のこと。
便に出血が見られたため「まさか大きな病気では」と不安になり、念のため泌尿器科を受診されました。
幸いなことに検査をした結果は異常なし。
お医者さんからも「内臓に大きな問題はありませんよ」と言われホッと胸をなでおろしたそうです。
ではあの出血や、続いていた微熱、お腹の不調は一体何だったのだろう。
そこで思い当たったのがいつも使っている「座薬」のことでした。
座薬の保管方法として推奨されているのは以下のような場所です。
直射日光を避けた暗い場所湿気の少ない、乾いた場所涼しい場所(基本的には冷蔵庫)。
ふつうは冷蔵庫に入れることが多くなるので、保管自体には何の問題もありませんでした。
ただその時は2月頃のとても寒い季節。
冷蔵庫から出したばかりの座薬はいつも以上にカチカチに凍るように硬くなっていたのです。
不調の原因は思わぬ身近なところに
先端の尖ったところや横の部分もザラザラと硬く、どうやらそれが肛門の粘膜を傷つけ小さな炎症を起こしてしまっていたようでした。
続いていた微熱や胃腸の不調も内臓の病気ではなく、この「お尻の周りの炎症」が原因だったのです。
からだに入れた座薬のすべてがそのまま綺麗に吸収されるわけではありません。
役目を終えた成分が便と一緒に少し排出されるため普段は少し「白いもの」が混じります。
それがこのお客様のいつもの様子でした。
けれど調子を崩したときに混じっていたのは白ではなく、オレンジ色。
それで「あ、血が混じっているな」と気づくことができたのだそうです。
原因が分かってからは冷蔵庫から出したあと、少し時間を置いて(または手のひらで少し温めて)座薬が柔らかくなってから使うようにしたところ、出血も微熱もすっかり治まり元の健やかな体調に戻られました。
答えを急がずからだをみる
- なんだかからだが重だるい
- 微熱がすっきり抜けずに続いている
- 下痢や便秘気味で、お腹の調子がよくない
そんな不快な症状があるとき。
まさか「お薬の扱い方」が関係しているとはなかなか思いつかないものですよね。
痛みをなんとかしたくて一生懸命なときほど、私たちの意識とからだはお薬を飲むことや使用することだけで精一杯になってしまいます。
でもほんの少しだけ立ち止まって、道具の冷たさや硬さに気を配ってみる。
それも立派な「からだを労わる時間」です。
病院ではなかなかゆっくり話せないお薬のあとの小さなお悩みも当店へ来られた際は施術の合間にどうぞ遠慮なくお聞かせくださいね。
ふだん使用している座薬を「他の方の役に立つなら」と写真に撮らせてくださったI様。
本当にありがとうございました。
それでは今日も平穏な1日になりますように
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【この記事を書いた人】
整体師
松本健之
JCC池袋整体院(旧日本カイロプラクティックセンター南池袋)で13年勤務。
独立して池袋整体ゆっくりをオープン。
数多くの整体セミナーに参加し、現在も施術や身体操作の学びを継続中。
ヨガや太極拳で学んだ経験も施術に活かしている。
